青臨技について

細胞検査士の仕事

以下は日本臨床細胞学会 細胞検査士会が発行するパンフレットから内容を抜粋したものです。 さらに詳しい内容を知りたい方は細胞検査士会(外部リンク)をご覧ください。

細胞検査士とは

皆さんは「細胞診」という検査をご存知ですか? 顕微鏡でがん細胞を探し出す検査が細胞診、そしてそれを担うがん検査の専門職が「細胞検査士」です。細胞検査士の使命は、細胞診断学の普及と技術の向上により国民の健康を守り続けることです。

がん診断の担い手 細胞検査士

細胞の顔でがんがわかる!

 ほとんどの細胞には、はっきりした色がなく、採られたままの状態では、その形を顕微鏡で観察することができません。そのために、いくつかの薬品を使って色をつける(染色する)必要があります。  細胞診のための染色には5種類の薬品(色素)が使われ、それによって細胞の「核」は青紫色に、「細胞質」はグリーンやピンク、オレンジに色付けされます。  良い細胞か悪い細胞かを見分けるポイントは「核」。良い細胞にくらべて問題のある細胞の核は、大きくなったり、濃く染まったり、変な形をしていたりします。こんな細胞を見つけたら要注意。悪い細胞(がん細胞)の可能性がありますから、注意深く観察しなければなりません。

細胞検査士の魅力

がんを見つけ出す検査法には、X線や超音波検査などの画像検査、がん細胞が作りだした血液中の異常物質を測定する生化学検査、がん細胞の形・色・大きさなどを顕微鏡で観察する形態(病理・細胞診)検査、遺伝子を調べてがん細胞の性質を見つけ出す遺伝子検査などがあり、これらの検査ががんの早期発見やがん患者さんの治療に役立てられています。  細胞検査士には、異常な細胞を見つけ出し、その形の変化からがんの診断を行うための経験と知識が求められます。がん細胞を確実に見つけ出すこと、そしてがん細胞ではない細胞を「良性細胞」と正しく診断することも私たち細胞検査士の役目。的確な診断は、がんの恐怖から患者さんを救うことにもつながります。  体の中の細胞を見極めることによって、早期のがんを発見することができ、患者さんの健康と命を守ることができる細胞検査士。多くの医療職、研究職の中でも、顕微鏡を使って良性細胞とがん細胞を見分けることができる技術力は、細胞検査士の大きな魅力です。

今や、日本人の2人に1人は一生のうちに一度はがんにかかり、 3人に1人ががんで亡くなる時代です。

細胞検査士はがん検査の専門職として、皆様の健康と命を守るため、 がんの早期発見、正確な診断に貢献すべく、医療の最前線で活躍しています。